マーケティング業務におけるChatGPTの活用方法|約9割の担当者が今後も活用を希望
2022年11月に公開されたAIチャットツール、ChatGPT。日本国内のビジネスシーンでも、瞬く間に広がりました。一方で、その活用方法についてはまだ試行錯誤の段階と言えるでしょう。株式会社IDEATECHは、ChatGPTを活用した経験があるマーケティング担当者109名を対象に、ChatGPT活用に関する実態調査を実施。マーケティング業務におけるChatGPTの活用用途や課題などが明らかになりました。
以下、株式会社IDEATECHのプレスリリースより
- 調査サマリー
- 調査概要
- ChatGPTをマーケティング活動に活用している期間、約7割が「1ヶ月以上活用中」と回答
- ChatGPTのマーケティング活動に活用する主な目的、「コンテンツ生成の効率化」が51.4%で最多
- マーケティング担当者のChatGPT活用方法、第1位「営業企画」、第2位「データ分析」
- 中でも重点的にChatGPTを活用している業務は「データ分析」
- 「キャッチコピー制作」や「記事作成の項目出し」などにも活用
- ChatGPTの活用により得られた効果、4割以上が「迅速かつ大量なコンテンツの生成」と回答
- ChatGPTの活用において課題だと感じること、「誤情報の提供」や「ユーザーとのコミュニケーションの不一致」など
- 約9割が「今後もChatGPTをマーケティング業務に活用していきたい」と回答
- ChatGPTを活用して得られる成果や効果を向上させるために検討している取り組み、「有料版の活用」や「質問の仕方の工夫」など
- 実務者が成果や効果を実感したChatGPT
調査サマリー
調査概要
調査概要:ChatGPTのマーケティング活用に関する実態調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー®」(https://ideatech.jp/service/research-pr)の企画によるインターネット調査
調査期間:2023年6月1日~同年6月2日
有効回答:業務でChatGPTを活用した経験があるマーケティング担当者109名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません
ChatGPTをマーケティング活動に活用している期間、約7割が「1ヶ月以上活用中」と回答
「Q1.あなたは、ChatGPTをどの程度の期間、マーケティング活動に活用していますか。※ChatGPTの公開日は2022年11月30日のため、5か月以上を最長とします。」(n=109)と質問したところ、「1か月以上2か月未満」が22.0%、「2か月以上3か月未満」が28.4%という回答となりました。
・1か月未満:20.2%
・1か月以上2か月未満:22.0%
・2か月以上3か月未満:28.4%
・3か月以上4か月未満:8.3%
・4か月以上5か月未満:5.5%
・5か月以上:5.5%
・わからない/答えられない:10.1%
ChatGPTのマーケティング活動に活用する主な目的、「コンテンツ生成の効率化」が51.4%で最多
「Q2.あなたが、ChatGPTをマーケティング活動に活用する主な目的を教えてください。(複数回答)」(n=109)と質問したところ、「コンテンツ生成の効率化」が51.4%、「カスタマーサポートの改善」が38.5%、「マーケティング調査と洞察の強化」が32.1%という回答となりました。
・コンテンツ生成の効率化:51.4%
・カスタマーサポートの改善:38.5%
・マーケティング調査と洞察の強化:32.1%
・パーソナライズされた顧客対応:27.5%
・マーケティング自動化の実現:25.7%
・リードジェネレーションの支援:22.9%
・オファーやキャンペーンのターゲティング:22.0%
・マーケティング戦略の改善と最適化:22.0%
・ソーシャルメディアマネジメント:17.4%
・その他:0.0%
・わからない/答えられない:8.3%
マーケティング担当者のChatGPT活用方法、第1位「営業企画」、第2位「データ分析」
「Q3.あなたは、ChatGPTをどのようなマーケティング業務に活用していますか。(複数回答)」(n=109)と質問したところ、「営業企画」が42.2%、「データ分析」が41.3%、「商品企画」が40.4%という回答となりました。
・営業企画:42.2%
・データ分析:41.3%
・商品企画:40.4%
・市場調査:39.4%
・販売促進:31.2%
・広告宣伝:29.4%
・わからない/答えられない:8.3%
・その他:0.9%
中でも重点的にChatGPTを活用している業務は「データ分析」
Q3で「その他」「わからない/答えられない」と回答した以外の方に、「Q4.その中でも、重点的にChatGPTを活用している業務について教えてください。」(n=100)と質問したところ、「データ分析」が27.0%、「商品企画」が19.0%という回答となりました。
・市場調査:17.0%
・データ分析:27.0%
・商品企画:19.0%
・営業企画:12.0%
・販売促進:9.0%
・広告宣伝:15.0%
・その他:1.0%
「キャッチコピー制作」や「記事作成の項目出し」などにも活用
Q3で「わからない/答えられない」と回答した以外の方に、「Q5.回答した業務において、ChatGPTをどのように活用しているか具体的に教えてください。(自由回答)」(n=100)と質問したところ、「キャッチコピー制作」や「記事作成の項目出し」など72の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
・49歳:コンテンツの中のテキスト作成。
・30歳:キャッチコピー制作。
・59歳:集客の為のアイデアを考えてもらう。
・46歳:不動産の概要を入力し、販売についてのコメントを生成。
・59歳:クライアントのホームページを作る際に、様々なテキストが必要だが、それのタタキを作っている。
・37歳:記事作成の項目出し。
・38歳:メルマガ作成。
ChatGPTの活用により得られた効果、4割以上が「迅速かつ大量なコンテンツの生成」と回答
「Q6.あなたは、ChatGPTの活用によってどのような成果や効果を得ることができたと思いますか。(複数回答)」(n=109)と質問したところ、「迅速かつ大量なコンテンツの生成」が43.1%、「迅速なカスタマーサポートの提供」が38.5%、「マーケティング調査や市場分析の効率向上」が36.7%という回答となりました。
・迅速かつ大量なコンテンツの生成:43.1%
・迅速なカスタマーサポートの提供:38.5%
・マーケティング調査や市場分析の効率向上:36.7%
・個別の顧客対応とパーソナライズ:30.3%
・時間と人的リソースの節約:27.5%
・マーケティング戦略の改善と最適化:25.7%
・コスト削減と効率化:25.7%
・メッセージやオファーのターゲティング強化:20.2%
・顧客満足度の向上:18.3%
・イノベーションと競争力の向上:8.3%
・その他:0.0%
・特にない:1.8%
・わからない/答えられない:4.6%
ChatGPTの活用において課題だと感じること、「誤情報の提供」や「ユーザーとのコミュニケーションの不一致」など
「Q7.あなたが、ChatGPTの活用において課題だと感じることについて教えてください。(複数回答)」(n=109)と質問したところ、「誤情報の提供」が45.0%、「ユーザーとのコミュニケーションの不一致」が44.0%、「セキュリティとプライバシーの懸念」が41.3%という回答となりました。
・誤情報の提供:45.0%
・ユーザーとのコミュニケーションの不一致:44.0%
・セキュリティとプライバシーの懸念:41.3%
・ブランドイメージのリスク:27.5%
・顧客満足度の低下:22.9%
・顧客接点の減少:10.1%
・その他:0.0%
・特にない:4.6%
・わからない/答えられない:5.5%
約9割が「今後もChatGPTをマーケティング業務に活用していきたい」と回答
「Q8.あなたは、今後もChatGPTをマーケティング業務に活用していきたいと思いますか。」(n=109)と質問したところ、「非常に思う」が43.1%、「少し思う」が45.0%という回答となりました。
・非常に思う:43.1%
・少し思う:45.0%
・あまり思わない:4.6%
・全く思わない:0.9%
・わからない/答えられない:6.4%
ChatGPTを活用して得られる成果や効果を向上させるために検討している取り組み、「有料版の活用」や「質問の仕方の工夫」など
「Q9.あなたが、ChatGPTを活用して得られる成果や効果を今後さらに向上させるために、現在検討している取り組みがあれば教えてください。(自由回答)」(n=109)と質問したところ、「有料版の活用」や「質問の仕方の工夫」など66の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
・62歳:マーケティングでの活用方法は不明。ただし、システムのロジックなどの検証には使用。
・43歳:会社の使用許可。
・59歳:一つのデータに対する利用方法の多角化。イレギュラー回答に対する対応。
・59歳:今は無料版を使っているが、有料版の活用を検討中。
・45歳:質問の仕方の工夫。
・51歳:今のところないが、いろいろな書籍を読んで勉強したいと思っている。
実務者が成果や効果を実感したChatGPT
今回は、業務でChatGPTを活用した経験があるマーケティング担当者109名を対象に、ChatGPTのマーケティング活用に関する実態調査を実施しました。
まず、約7割以上のマーケティング担当者が、2022年11月30日に公開されたChatGPTを「1か月以上」活用していることが分かりました。
ChatGPTの活用目的としては、「コンテンツ生成の効率化」が51.4%で最多となった他、「カスタマーサポートの改善」や「マーケティング調査と洞察の強化」なども挙がりました。また、ChatGPTを「営業企画」や「データ分析」、「商品企画」などの業務に活用しており、中でも「データ分析」は重点的に活用されていることが分かりました。
そして、ChatGPTの活用によって得られた成果や効果については、「迅速かつ大量なコンテンツの生成」が43.1%で最多となった他、「迅速なカスタマーサポートの提供」や「マーケティング調査や市場分析の効率向上」などの効果も実感していることが明らかになりました。
「誤情報の提供」や「ユーザーとのコミュニケーションの不一致」が課題になっているとの声も寄せられたものの、約9割が「今後もChatGPTをマーケティング業務に活用していきたい」と回答しました。
今回の調査では、マーケティング担当者が、データ分析をはじめとするあらゆる業務においてChatGPTを活用しており、今後も活用していく意向であることが分かりました。
時に誤った情報が提供されることも前提として積極的に活用されていることが多く、ChatGPTは、一度使い始めたら誰もが使い続けたいと思うほど、実務者が成果や効果を実感できるツールだと言えるのではないでしょうか。
<参考>※URL最終閲覧日2023.06.14
PR TIMES, 2023.06.08, 【マーケティング業務へのChatGPT活用の実態とは?】マーケ担当者の4割以上が、「営業企画」や「データ分析」に活用 ChatGPT活用で得られる成果とは(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000116.000045863.html)