Litmus Health社は、シカゴ大学で行われている炎症性腸疾患(IBD)患者に対する活動、睡眠、および食事の影響に関する調査に対し、ウェアラブルデバイスで取得できるデータの提供を行うと発表しました。
ウェアラブルデバイスとスマートフォンの普及
通常、睡眠時間や活動量、食事の回数やそのタイミングなどの情報を収集する方法として、紙によるアンケートやオンライン調査での情報収集など、形式は様々ですが、基本的に手入力が採用されています。
治験においてもそれは例外ではなく、特に第I相および第II相試験では対象者の数も多いため、この部分を改善することは治験の効率改善に大きく寄与すると期待されてきました。
近年AppleWatchやFitbitなどのウェアラブルデバイスが普及し、また、スマートフォン所有も一般的になってきたことで、データを収集できる環境は整ってきました。
Litmus Healthでは、患者所有のウェアラブルデバイス(FitbitやGarminなど)により収集されたデータを、スマートフォンやタブレットを通じてサーバーに集め、標準的な測定基準と相関させることで、調査研究に使用可能なデータとして昇華させることを可能にしています。
新規性と今後
この構図における新規性は、異なるウェアラブルデバイス、スマートフォン、タブレットを使用できるという点です。
調査を行うためにデバイスやスマートフォンを用意する必要はなく、また、調査結果を転記する必要もありません。
今回のシカゴ大学の調査では、デバイスとしてfitbitが使われ、100人を対象とした調査から始められていますが、今後は600人にまで増やすことが計画されています。
Litmus Healthは「世界全体を臨床試験にする」ことを目標としており、データの収集環境の改善を推進するとともに、データ同士の相関を文章化することなど、より多くの場面で治験の効率化を目指しています。
出典:mobihealthnews
http://www.mobihealthnews.com/content/litmus-health-launches-bring-wearable-data-drug-development-trials