スマートソックスメーカーのSensoriaは、マイケル・J・フォックス財団と独立調査グループのニューロサイエンス・リサーチオーストラリアと協力して、
スマートソックスがパーキンソン病患者にどう役立つか、100人の患者の臨床試験を開始する予定です。
この試験はStanding Tall-PDと呼ばれ、マイケル・J・フォックス財団の助成金を受けています。
研究の第一段階は、より多くの情報を集めて研究元へ提供することにより、パーキンソン病のケアを改善するスマートソックスの可能性をテストします。
第二段階では、実際にソックスの触覚フィードバックモーターのテストが行われます。
Sensoriaの役員によると、パーキンソン病患者をすくみ足から解放し、転倒予防の可能性があるといいます。
SensoriaのCEO、Davide Viganoは「このタイプの人と老人については、はっきり言ってテクノロジーの進化による医療サービスを十分に受けていない」とMobiHealthNewsのインタビューで語りました。
従来の医療技術はあまりうまくいっていると言えず、ウェアラブルテクノロジーは診断を下すまでの情報を提供できていません。
助成金を受けてマイケル・J・フォックス財団と共同で開発しているのは、圧力センサーと触覚フィードバックを備えた特別なIoTソックスです。
注目のポイント
パーキンソン病が遠隔監視技術の領域で注目されている理由の一つは、現状が非常に酷いからです。
Vigano氏は
「パーキンソン病患者の大部分は歩行評価を受けるために、二週間ごとに病院へ行く必要があります。
病院へ行くということは、そこに医療従事者がいて、診断を下すことを意味します。
どれだけ速くスムーズに歩くことができるかという歩行評価は病気の進行を判断する指標となっています。
従来の二週間に一回受けなければならないテストですが、スマートソックスを使用すれば、一日に何度も同じ種類のデータを得ることができるようになります。
このリアルタイムモニタリングでは、患者が悪化したときにすぐに医師へ警告を出し、例えば患者が薬を飲んでいないか、薬が機能していないかどうかを調査することができる」といいます。
パーキンソン病は、突然足が動かなくなるすくみ足のために転倒することが大きなリスクです。
Sensoriaは小規模な試験でも、小さな振動モーターを使用して患者に触覚フィードバックを送ることができると示しました。
発展するスマート衣類
スマートソックスメーカーのSensoriaは、もともと『Heapsylon』と呼ばれていましたが、まだ未発達のスマート衣類分野で最も早く生まれ、今も続いているプレーヤーの一つです。
この会社はフィットネスに特化した製品で成功しましたが、健康にも重点をおいています。
昨年Genesis Rehab Servicesと提携してSensoria Healthを設立しました。
同社は糖尿病や転倒予防など、数多くの健康分野の可能性を検討しています。
健康管理だけではなく、転倒予防の可能性も出てきたウェアラブルIoT。今後の進化に注目です。
ニュース元:https://www.mobihealthnews.com/content/clinical-trial-will-explore-how-sensorias-smart-socks-can-help-parkinsons-patients