【DL資料あり】医師の情報収集方法および製薬企業との関わりに関する調査レポート2023年版 -チャネル編-
COVID-19禍の影響が徐々に収束を見せつつあり、リアルでのイベント開催も再び増加してきた昨今、医師の情報収集方法はどのように変化しているのか。
Medinewでは、現在の医師のデジタルチャネル利活用および製薬企業との関わりを探るべく、昨年2022年3月に実施してから約1年が経過した今年3月、医師250名を対象にアンケート調査を再び実施しました。本記事では、調査結果の中から医師のデジタルチャネル利活用の実態についての結果を紹介します。
実施概要
医師のデジタルチャネルの活用頻度や製薬企業からの情報提供に対するニーズを明らかにするために、Medinewでは昨年に引き続き、2023年3月に医師250名を対象としたアンケート調査を行いました。
(実施期間:2023年3月16日~3月20日、対象:全国の20~60代以上の医師、回答者数:250名、実施方法:Webアンケート)
本記事では、アンケート結果から、医師が主に情報を集めるメインチャネルや収集する情報、利用頻度などをまとめました。
アンケート結果サマリー
Summary1:医師のデジタルチャネル利活用の実態
- 医師の約半数はオンラインをメインの情報源としている。今後オンラインを減らす予定の医師はほとんどおらず、ますますデジタル化が進んでいくことが考えられ、オンラインコンテンツの拡充が求められる。一方、紙媒体も根強い。上司、同僚、知人医師からの情報は年代が若いほど重視する傾向がある。
- オンラインで収集する情報は医薬品の有効性・安全性、専門領域、専門外領域に関するものが大半を占める。患者コミュニケーションや診療以外の情報ニーズは、相対的に低い。診療以外の業務に役立つ情報(論文の書き方、人材育成の情報など)収集については、20 代は、他の年代に比べオンラインを多く活用している傾向がある。
- 最も多く使われるオンライン媒体は「医師向けメディア・SNS 」。特に病院医師にヘビーユーザーが多く、また、年齢が上がるほど利用頻度が上がる傾向がある。また、50 代以上は、他の年代に比べメルマガを多く利用している。
医師の約半数が「オンライン」をメインの情報源と回答
今回のアンケート結果から、医師の約半数がオンラインをメインの情報源としていることが分かりました。
2023年3月時点での日常的な情報収集の方法について質問したところ、全体の約49%が「オンライン」をメインの情報源としていると回答。50代医師においては、約62%がオンラインを活用しています。
オンラインコンテンツの普及が進む一方で、「紙媒体(書籍・専門誌)」の需要も依然として存在。最も多かったのは60代以上(約36%)、次いで20代(約28%)、30代(約25%)が紙媒体から情報を集めていると回答。
「製薬企業担当者」を主要な情報源として利用する医師は多くありませんが、20代から40代の医師の利用率が5%以下であるのに対し、60代以上の医師の約10%、50代以上の医師の約6%が活用しています。年齢が上がるほどニーズが増加している傾向が見られました。
また、20代医師の約3割は「上司、同僚、知人医師」を、40代医師の6人に1人は「リアルイベント」をメインの情報源にしていることが分かりました。
情報収集のデジタルシフトはさらに加速
全体の35%の医師が「オンラインでの情報収集頻度を増やす予定」と回答。一方、オンラインでの情報収集を減らす予定の医師はわずか1%でした。今後、デジタル化はますます進むと考えられます。
この結果から、製薬企業のマーケティング施策において、オンラインコンテンツの拡充が不可欠であることが示唆されます。医師はオンラインを通じて情報を収集しようとする傾向があり、その需要に応えるためには、デジタル化の進展に合わせて豊富なオンラインコンテンツを提供することが重要です。
オンラインで収集する情報は「医薬品の有効性・安全性、専門領域、専門外領域」が大半
オンラインを活用して収集している情報を問う設問において、全体では「専門疾患領域に関する情報」が約76%、「医薬品の有効性情報」が約72%、「医薬品の安全性情報」が約61%と、診療に直接関係するものが大半を占めました。患者コミュニケーションや診療以外の情報ニーズは、相対的に低いと考えられます。
年代別で比較すると、50代の医師が多くの情報をオンラインで収集しており、メインチャネルとして活用している傾向が高いことが分かります。
一方、20代の医師は、他の年代と比べて全体的にオンラインで収集する情報は少ない傾向ですが、「診療以外の業務に役立つ情報(論文の書き方、人材育成の情報など)」は、他の
年代よりも多く活用しています。
最も多く使われるオンライン媒体は「医師向けメディア・SNS」
診療や業務に関する情報収集について、オンライン情報源の利用頻度を問う設問では、「医師向けメディア・SNS(m3.com、メドピア、ケアネット、日経メディカルなど)」が、最も頻繁に利用されていることが分かりました。週に4回以上利用するヘビーユーザーは全体の約41%にのぼり、医師にとって大事な情報源であることが分かります。
週に4回以上利用しているオンライン情報源は、次点で「製薬企業の医療従事者向けサイト」が約15%という結果に。
「一般向けSNS(Twitter、LINE公式アカウント、Facebook、YouTubeなど)」および「製薬企業からのメールマガジン」は、週に4回以上利用する医師が10%以上存在する一方で、全く利用しない医師も多数存在することが明らかになりました。
年齢が上がるほど医師向けメディアの利用頻度が増加
「医師向けメディア・SNS」を週に4回以上利用すると回答した医師を年代別に比べた結果、年齢が上がるにつれて利用頻度が増える傾向が見られました。40代以上の医師はヘビーユーザーの割合が高くなっていることが分かります。
一方で、「一般向けSNS」は異なる傾向を示しています。週に4回以上利用している年代は、20代、30代の若手が目立ち、年齢が上がるほど利用頻度は減少している傾向がありました。年齢や経験によって異なるニーズや利用目的があることがうかがえます。
ダウンロード資料「医師の情報収集方法および製薬企業との関わりに関する調査2023」
本記事で紹介したグラフを含む、今回のアンケート結果をまとめた資料「医師の情報収集方法および製薬企業との関わりに関する調査2023」は、以下フォームよりダウンロードいただけます。
※資料の無断引用・転載はお断りいたします。
「医師の情報収集方法および製薬企業との関わりに関する調査」掲載内容(全65P)
- 調査概要
- サマリー
(1)医師のデジタルチャネル利活用の実態
(2)製薬企業との関わりの実態
- 主な調査結果
- 調査結果詳細