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Googleと連携する2大医療情報サイトから学ぶ 「信頼性」と「わかりやすさ」を両立する記事制作とは

依然として新型コロナウイルス感染症が猛威を振るうなか、インターネット上には信憑性の不確かな関連情報が氾濫しており、これまで以上に信頼できる医療情報が求められています。WELQ問題(※)以降、良質な医療記事が検索結果の上位に表示されるようになってきましたが、その一方で、記事の内容が難しい・理解できないといった弊害も出てきています。そこで今回は、信頼性とわかりやすさを備えた2つの患者向け医療情報サイトの特徴と記事制作のこだわりをご紹介します。

※WELQ問題…2016年末、ヘルスケア情報サイト「WELQ」に不正確な医療情報記事が大量公開されていたことが発覚し、社会問題に発展。記事の多くは医療に関して素人のライターが執筆していたが、SEO対策により検索結果の上位に表示されていた。不誠実なメディア運営は大きな批判を浴びてサイトは閉鎖、医療関連の検索エンジンアルゴリズムも変更された。

Googleと連携するMedical Note & MEDLEY

新型コロナウイルス感染症のニュースを耳にしない日はなく、今後もしばらくこの状況が続くことは間違いありません。感染予防対策を取りながら日々の生活を送ることが当たり前になっている現在では、これまで以上に信頼できる医療情報の重要性は増しています。

一般の方が健康・医療に関する情報を調べる機会が増える一方で、インターネット上には不確かな情報が氾濫しています。そこでGoogleは、一般の方が適切な医療情報を探しやすくなる環境作りに取り組むため、2020年7月7日に医療従事者や専門家、医療に関するコンテンツ制作を専門とする会社(医療情報サイト)と連携しました。

「より信頼できる医療情報へのアクセスを」というミッションを掲げるこの取り組みでGoogleが連携した医療情報サイトは、「Medical Note」と「MEDLEY」です。なぜGoogleはこの2つのサイトを選んだのでしょうか。それぞれのサイトの特徴や記事制作のこだわりを知ると、その理由が分かります。では、さっそく見ていきましょう。

医師・病院と患者をつなぐ医療検索サイト、Medical Note

  • サイト名:Medical Note
  • 運営会社:株式会社メディカルノート
  • URL:https://medicalnote.jp/
  • サービス開始:2015年3月

<サイトディスクリプション(※)>(2020年9月現在)

メディカルノートは、医師・病院と患者をつなぐ医療検索サイトです。医療を必要とする様々なシーンで、それぞれの課題を解決し、患者さんが医療に迷わない世界の実現を目指します。各疾患の専門家が「エビデンス」と「専門家の臨床におけるエクスペリエンス」に基づいた医療情報を自らの言葉でわかりやすくお伝えしています。

<主なコンテンツ>

「病気や症状を調べる」「医療相談」「病院・医師を探す」

※サイトディスクリプション…サイト(ページ)を紹介する要約文のことで、グーグルなどの検索結果に表示される文章。

記事制作のこだわり

Medical Noteの全記事は、サイト上に明記している「各領域の専門家2400人にご協力いただいております」の通り、臨床の第一線で活躍する専門家への取材をもとに制作しています。専門家への取材と原稿執筆は、トレーニングを受けた専門のライターが担当。医師に丁寧にインタビューを行ったうえで記事を書き、さらに医師が目を通すことで、信頼性とわかりやすさを両立させています。
同社社長であった木畑宏一氏もメディアでの取材で「昔でいう『家庭の医学』のような確かな情報を、インターネットの検索から探し出すのは難しい。」と話します。(*1)

また、Medical NoteはGoogleだけではく「Yahoo!検索」とも連携しており、Medical Noteの記事が最上位表示されるようになっています(2018年6月~)。このことからも、扱う情報の信頼性の高さがうかがえます。

新型コロナウイルス感染症関連では、特設サイトを開設し各医師会・各学会と連携して、高齢者や糖尿病・がんなど基礎疾患を抱える方に最新情報を発信。関連記事は40記事以上で、累計約1400万人超の方が閲覧しています(2020年7月7日時点)。

医師たちがつくるオンライン医療事典、MEDLEY

  • サイト名:MEDLEY
  • 運営会社:株式会社メドレー
  • URL:https://medley.life/
  • サービス開始:2015年2月

<サイトディスクリプション>(2020年9月現在)

MEDLEY(メドレー)は、医師たちがつくるオンライン医療事典です。数百名の協力医師の方々とともに、病気の基礎知識、原因、症状、治療や検査の情報をやさしく分かりやすくまとめています。

<主なコンテンツ>

「症状から調べる」「病気を調べる」「薬を調べる」「病院を探す」「ニュースを読む」

記事制作のこだわり

MEDLEYの記事は、医師・医療従事者を中心とした社内の運営チームが何段階にも分けた編集プロセスを経て制作しています。まずは、テーマに関連する書籍、官公庁や病院の発行する資料、ウェブサイトなどから幅広く情報を収集し第1稿を作成します。それをチーム内で細かくチェックし、承認が出るまでリサーチや修正を繰り返します。その後、完成した原稿を専属の医師チームが確認し、加筆修正を行ったうえで公開しています。

また、公開済み原稿の更新頻度が高いのも特徴です。『781名の医師とともに医療事典を作成するプロジェクト』の通り、MEDLEYでは常に最新の役立つ医療情報の提供にこだわり、これまで累計23万回以上の改訂を行っています(2017年2月時点)。改訂履歴はすべて保存し、いつ、誰が、どの疾患のどの項目をどのように書き換えたかがすべて分かるようにしています。(MEDLEYのウェブサイトより)

医師でもあり運営チームの一員として記事の編集・監修を担当する園田唯氏はメディアでの取材で、「患者の目線で分かりやすい言葉を心がけている。多くの医師の目線で修正していき、医師が作るウィキペディアを目指す」と話しています。(*2)信頼性やわかりやすさはもちろん、網羅性や最新性もMEDLEYが支持される大きな理由といえます。

新型コロナウイルス感染症関連では2020年1月に特設ページを開設し、感染状況や症状・検査などの記事を医師監修のもとに作成。配信記事はこれまでに約2万回シェアされるなど、ニーズの高い情報の提供を行っています(2020年7月7日時点)。

まとめ

Medical NoteとMEDLEYをご紹介しました。両サイトに共通して言えるのが、『難解な医療情報を、一般の方に向けて、正確さを保ちつつわかりやすく伝える』という徹底した姿勢です。「信頼性」と「わかりやすさ」、どちらか一方だけでもいけません。その両立には、医師監修による「信頼性の担保」と、プロのライターによる「わかりやすさの担保」がすべての記事に対して必要となってきます。当然、費用も期間もかかります。

しかし、効率を優先して記事を制作しても結局は検索結果で上位表示されることはなく、「作ったけれど誰にも見られない記事」になります。そこに間違った情報が記載されていたら健康被害といった問題にも発展しかねません。一般の方向けに医療情報を発信していくのなら、Medical NoteとMEDLEYが支持されている理由を理解し、そのうえで独自性を出していくことが大切なのではないでしょうか。


*1 高収入の医師たちがあえて「起業」を選ぶ理由(東洋経済ONLINE)
https://toyokeizai.net/articles/-/178879?page=2

*2 ネット上の医療事典、医師の監修広がる 正確さを確保(NIKKEI STYLE)
https://style.nikkei.com/article/DGXKZO39631140U9A100C1TCC000/


参考

株式会社メディカルノート
https://medicalnote.jp/

株式会社メドレー
https://medley.life/

Google Japan Blog「より信頼できる医療情報へのアクセスを」(2020年7月7日火曜日)
https://japan.googleblog.com/2020/07/Google-works-with-medical-experts-to-improve-access-to-authoritative-information.html