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【MRの声を聞く】MRは、COVID-19でどんな影響を受けているのか?3名のMRにインタビュー実施。

COVID-19の広がりは、製薬企業のマーケティングやセールス活動に多大な影響を与えています。実際に、フィールドで活躍する3名のMRに、どのような影響があるのかを伺いました。MRの危機感、ディテーリング、医療施設側のWEB面談の対応、といったさまざまな課題について、生の声をお届けします。

<MRのプロフィール>

Aさん:MR歴7年。製薬企業2社目。外資大手5年。内資大手2年目。オンコロジー領域担当。
Bさん:MR歴9年。製薬企業2社目。オンコロジー領域担当。以前はプライマリ領域担当。
Cさん:MR歴10年。製薬企業2社目。内資大手2年、外資大手8年。オンコロジー領域担当。

Q:COVID-19の影響で各社、在宅勤務や医療施設への訪問規制など大きく環境が変わったかと存じます。皆さんの現在の状況を教えてください。具体的にMRの活動はどう変わりましたか?

Aさん:2020年3月上旬から、在宅勤務になりました。それに応じて9割がメール・電話でのアクティビティ、1割がWEB面談に変わりました。

Bさん:2020年3月中旬から、在宅勤務に変わりました。WEB面談は1割程度です。緊急事態宣言が発令された4月7日以前は、エリアによってはまだ施設から面会の要望があり、対面の面会が可能でしたが、以後は、全ての面会が禁止されています。現在は、施設ごとに面会に対する対応が大きく異なっています。WEB面談は、製薬側からは自分の上司や、学術担当を含め、2人以上が入って実施するケースが多いです。医師と1対1でWEB面談を実施するケースもあるにはありますが、ほとんどは医師側に1対1のWEB面談を提案しても受け入れられないのが実態です。WEB面談の内容は講演会の依頼等が多いですかね。

Cさん:基本的には在宅勤務です。新製品ローンチのアクティビティがあるため、医師とWEB面談を実施することもあります。WEB面談は、Bさんと同じく、他領域のMRや、エリア責任者が入り2人以上で実施する事が多い状況です。

Q:そうした状況の中で、MRの活動量や、医師と面会する頻度、などはどう変わりましたか?

Aさん:医師とコミュニケーションをとる頻度は5割減です。コミュニケーションといっても、一方通行のコミュニケーション(メール・手紙など)が多い事が気になっています。以前から関係構築ができている医師には、変わらず電話などでコミュニケーションをとっていますが、全体としての活動は5割減の感覚です。

Bさん:双方向のコミュニケーションは(10割近い)9割減の感覚です。ちょうど担当交代があって、挨拶ができた医師はわずかです。挨拶が出来ていない医師に、電話をかけるのはハードルが高く極力控えています。基本的には、メール中心のコミュニケーションですが、メールの返信率は1割を切ると思います。送付するメール文面も、返信を求める内容ではなく、コンプライアンスを守った定型文でのメールがほとんどですね。手紙も送付していますが、送付して終わりです。手紙に、返信用のメールアドレス等を記載していますが、連絡があったためしはないです。どうしてもコミュニケーションをとりたい医療従事者にはオンライン面談を始めた旨を、通知したりしています。

Cさん:私も、活動は9割減の感覚です。2020年4月から担当交代があり、挨拶できていない医療従事者に対して、WEB面談の打診や、電話でのコミュニケーションは厳しいです。既存領域の担当者から医師を繋いでもらい活動したり、メールを中心に情報提供をおこなっています。メールの返信率は2―3割程度の感覚ですが、特に呼吸器や外科など、他の診療科などはさらに厳しい状況と聞いています。

Q:そうした変化の中で、施設や医療従事者の反応はいかがでしょうか?

Aさん:施設がCOVID-19の患者さんの受け入れ先か否かで大きく変わります。受け入れている施設はとても忙しそうで、受け入れしていない施設に関しては、患者さんの来院・通院頻度が減っているため、比較的余裕があると聞いています。

Bさん:Aさんと同様の印象です。COVID-19の患者さんを受け入れていない施設では、比較的、時間に余裕ができている様子を見てとれる診療科もあります。ですが、そういう診療科でも、MRに時間を割いてはくれないですね。COVID-19の広がりによって、患者さんの同意を得て先送りになっていた緊急性の低い手術などが5月から再開され、外科領域は忙しくなっている施設が多いのではないでしょうか。また、医師はzoom、WebExなどWEB面談用のツールに、フレキシブルに対応してくれる方が多いですが、皆がそうではありません。デジタルリテラシーの低い医師には、WEB面談のやり方から説明するケースもあります。施設では医師に個室が与えられていないのでWEB面談が難しい事もあります。

Cさん:3月上旬までは面会できていました。施設によっては、県内など近場の人間であれば同行はOKだが、県外からはNGなどという訪問規則がありました。緊急事態宣言が出た後は正直わかりません。COVID-19の患者さんを受け入れている施設に関しても、現在状況はわかりません。COVID-19の患者さんが全て退院した施設からは、どうしてもという事であれば訪問可能というメールがありましたが、、、今後の訪問状況は、本社の判断で変わってくると思います。WEB面談は、Bさんが挙げていたとおり、施設内でのネット環境が限られているため、厳しい事もあります。

Q:マーケティング部門(本社)とのコミュニケーションはどのように変わりましたか?施策や、指示が変わったなど、変化を教えてください。

Aさん:全体感として、WEB面談をやってくれという指示があるものの、具体的な指示は無い状況です。

Bさん:弊社も、基本的には以前と変わりません。重要なのは、その指示内容が的を射ているかどうかだと思います。先日、MRが求めている事などの、聞き取り調査がありました。その後、展開された施策が全国同じ施策でした。恐らく、最も状況が悪いエリアに合わせて指示が出ていると思うのですが、エリアに応じて状況が全く異なるため、エリアの状況を考慮したコンテンツやツールが欲しいです。コンテンツに関しては、5-10分の動画などがあれば案内しやすく、医師も見てくれると思います。

Cさん:同じく、本社から決まった指示はない状況です。現場が現場に行けない状況なので、本社視点でできる取り組み、アクティビティなどを考えてほしいですね。

Q:最後に、MRの未来はどうなっていくと思いますか?医師との面会方法が変わる、MRの数が減るなど、働き方が変わるなど、感じている事も含めて教えてください。

Aさん:COVID-19が終息に向かっても、MR活動が元に戻るには相当な時間がかかると思います。MRが施設を訪問し感染の媒介になるのは絶対避けなければならないです。今後の面会方法は、WEB面談が主流になるだろうと思います。ただ、医療施設のWEB面談の環境や、医療従事者のデジタルリテラシーの差が激しい事は大きな課題です。さらに、今まではプッシュ型のディテーリングが中心でしたが、今後はよりプル型にシフトしなければならないと思います。実際にMRの淘汰が始まっていることを感じています。ただ、人間関係が構築できている医師とは変わらずWEB面談ができたり、電話でコミュニケーションがとれたり、MRが医師一人ひとりをどれだけグリップできているかがMRの価値につながると思います。

Bさん:変わらない事もあると思いますが、COVID-19の患者さんを受け入れている施設などはオンライン化が加速し、WEB面談が増えていくと思います。WEB面談は医療従事者側が受け入れてくれれば、時間の有効活用など、双方に大きなメリットが有ることを理解しています。COVID-19の広がる前ですら、MRは何をするんだといわれていたのが、今後はより、MRの重要性は人間関係の構築になると思います。また、MRの全体数は減ると思いますが、学術の担当者は増えると思います。

Cさん:COVID-19の影響で、MR活動は大きく変わると思います。ただでさえ、医師の働き方改革で時間外訪問は厳しくなっていましたし、施設でMRの訪問規制が厳しくなるのは間違いないと思います。Aさん、Bさんと同様に、今後は、WEB面談が増えると思います。WEB面談が増えると、現在のMRほど数はいらない事は明確です。実際に、どの施設に、どの程度訪問できているかレポートしていますが、訪問数・訪問時間が減っている事を日々実感しています。今後は、MRの数は減らして、学術や、メディカルアフェアーズの人数が増えて、MRとメディカルアフェアーズがコラボレーションしたWEBの活動が増えていくのではないでしょうか。

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いかがでしたでしょうか。MRの方は、WEB面談の活用などで活動を継続していますが、医師とコミュニケーションのとれる頻度や活動量は激減し、とても危機感を感じています。オウンドメディアの活用や、メールで案内できるコンテンツ開発など、これからはデジタル施策を駆使してMR活動をサポートしていく重要性が高まっていくのではないでしょうか。