製薬業界マーケティング/DX最新動向まとめ【2022年5・6月版】

昨今、医療・製薬業界でも、業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)やデジタルマーケティングに注力する動きが多くなってきました。本記事では、2か月に1回、各製薬企業のプレスリリースより、最新製薬マーケティングやDXの取り組みをピックアップ。マーケティング、プロモーション、DXについて、業界全体の最新トレンドや、他社がどのような動きをしているのかを把握できます。今回は、2022年月5・6月を対象に最新動向をまとめました。

※調査対象の企業は2022年5月にミクスonlineに掲載された21年度販売会社ベース企業売上ランキング(出典:IQVIA)より抜粋した19社。50音順にリストアップ

【2022年5月・6月サマリー】
製薬業界DX/マーケティング最新動向

  • 外部と連携し、疾患の早期発見・早期治療にアプリやツールを活用する企業が増えている。アストラゼネカはスギ薬局が運用する歩数記録アプリ「スギサポwalk」を活用することで慢性閉塞性肺疾患(COPD)早期発見・早期治療に向けたより効果的な情報提供機会の創出を模索。エーザイは、同社が開発したブレインパフォーマンス(脳の健康度)のセルフチェックツール「のうKNOW®」(非医療機器)を自治体や企業と連携し活用の幅を広げる。

  • ウェアラブルデバイスによって取得されたデータの利活用が進む。東北大学東北メディカル・メガバンク機構、第一三共、武田薬品工業とMICIN(マイシン)は、ウェアラブルデバイスによる1年間の生活習慣データを取得する共同研究を開始。客観的な評価としての睡眠状態や身体活動に関する情報と、コホート調査データを組み合わせた研究を進展させ、精密医療や個別化ヘルスケアの実現を目指した創薬など革新的医学研究への応用の加速が期待される。医療分野でのウェアラブルデバイスの活用範囲は、今後も拡大していくと考えられる。

  • 情報発信にSNSを利用する企業の動きは継続。ファイザーは、新たに公式InstagramとTwitterを開始。疾患啓発情報をはじめ、同社の社内外で展開する最新の取り組みなど、さまざまな情報を発信していく。

■アストラゼネカ株式会社

COPD潜在患者とその家族を対象に歩数記録アプリ「スギサポwalk」を活用した早期受診促進に向けた検証プログラムを実施

2022年5月9日

アストラゼネカは株式会社スギ薬局(本社:愛知県大府市、代表取締役社長:杉浦 克典、以下「スギ薬局」)が運用する歩数記録アプリ「スギサポwalk」を活用することで、慢性閉塞性肺疾患(COPD)潜在患者とそのご家族を対象に疾患啓発を通じ受診行動変容を検証する。「スギサポwalk」は、バーチャルウォークラリーを体験しながら健康情報等を得ることが出来る歩数記録アプリ。COPDは推定有病患者数が約530万人とされる中、治療を受けているCOPD総患者数は約22万人と報告されており未受診率・未診断率の高さが課題となっている。アストラゼネカではこれらの課題解決のために、スギ薬局の協力を得ながら早期発見・早期治療に向けたより効果的な情報提供機会の創出を模索していく。

https://www.astrazeneca.co.jp/content/az-jp/media/press-releases1/2022/2022050901.html

■エーザイ株式会社

東京都文京区の2022年度認知症検診事業で、ブレインパフォーマンスセルフチェックツール「のうKNOW®」を活用した脳の健康度測定を実施

2022年6月23日

エーザイは、東京都文京区が実施する2022年度認知症検診事業において、新たに導入された成果連動型民間委託契約方式の下、同社が開発したブレインパフォーマンス(脳の健康度)のセルフチェックツール「のうKNOW®」(非医療機器)を用いた脳の健康度測定が実施することを発表。
同社は文京区と2015年6月に「認知症の人とその家族を地域で支えるまちづくり連携協定」(以下、本連携協定)を締結し、疾患および健康に関する啓発活動を共催してきた。2021年度より、文京区の重点施策である認知症検診事業において、当社は「のうKNOW」を提供し、集団検診の運営支援等を行っている。
2022年度には、本事業について成果連動型民間委託契約方式*が導入され、「のうKNOW」による脳の健康度測定の実施率向上と生活習慣改善プログラムへの参加率向上という成果指標を設定することで、本事業の推進が強化される。

*成果連動型民間委託契約方式(Pay For Success:PFS):自治体等が民間業者等に委託する事業において、解決をめざす行政課題に対応した成果指標を設定し、その支払額を第三者が評価した当該成果指標の改善状況に連動させるという新たな官民連携の手法のこと。

https://www.eisai.co.jp/news/2022/news202249.html

■MSD株式会社

子宮頸がん予防啓発キャンペーン 『今、はじめよう 子宮頸がん予防。』特設サイトなど公開

2022年5月13日

MSDは、子宮頸がん予防啓発活動の一環として、10代~20代の女性、および10代の娘さんを持つご家族の方に対して子宮頸がん予防の重要性を知ってもらうため、『今、はじめよう 子宮頸がん予防。』をテーマに、テレビやオンラインを通じた啓発キャンペーンを2022年5月から開始した。MSDの子宮頸がん予防情報サイト「もっと守ろう.jp」のなかに特設ページを開設し、子宮頸がんおよびその予防についての基本的な情報をQ&A形式でわかりやすく解説している。

https://www.msd.co.jp/news/product-news-20220513/

■第一三共株式会社、武田薬品工業株式会社

ウェアラブルデバイスによる1年間の生活習慣データを取得する共同研究を開始

2022年5月23日

東北大学東北メディカル・メガバンク機構(本部:宮城県仙台市、機構長:山本雅之、以下「ToMMo」)、第一三共、武田薬品工業と株式会社 MICIN(マイシン、本社:東京都千代田区、代表取締役 CEO:原聖吾)は、2022年3月30日に共同研究を開始し、ウェアラブルデバイスの実装に向けた研究参加者募集を今秋に開始する。
本研究では睡眠状態・心拍・活動量など自己申告では正確に把握しづらい日々の生活習慣情報を客観的、定量的かつ長期に取得し、東北メディカル・メガバンク計画*のコホート調査で既に取得している詳細調査データ、臨床データ、MRI画像データやゲノム情報などと合わせて関連解析を行う。客観的な評価としての睡眠状態や身体活動に関する情報と、コホート調査データを組み合わせた研究を進展させることで、生活習慣や環境要因を軸とした医学研究が飛躍的に向上し、精密医療や個別化ヘルスケアの実現を目指した創薬など革新的医学研究への応用の加速が期待される。

*東北メディカル・メガバンク計画は、東日本大震災からの復興と、個別化予防・医療の実現を目指している。ToMMoと岩手医科大学いわて東北メディカル・メガバンク機構を実施機関として、東日本大震災被災地の医療の創造的復興および被災者の健康増進に役立てるために、平成25年より合計15万人規模の地域住民コホート調査および三世代コホート調査等を実施して、試料・情報を収集したバイオバンクを整備している。

https://www.daiichisankyo.co.jp/files/news/pressrelease/pdf/202205/20220523_J.pdf

■ファイザー株式会社

ファイザー株式会社、InstagramとTwitter公式アカウントを開設

2022年6月30日

ファイザーは2022年6月、InstagramならびにTwitterの公式アカウントを開設。各アカウントで、企業目的 “患者さんの生活を大きく変えるブレークスルーを生みだす ~Breakthroughs that change patients’ lives~” に基づき、疾患啓発情報をはじめ、同社のダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン、社内外で展開する最新の取り組みなど、さまざまな情報を発信していく。

https://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2022/2022_06_30.html