Rockpointe社は2018年7月より、Amazonの音声認識システムであるAlexaによる医師向けの継続的な医学教育プログラム「continuing medical education(CME)program」の提供を開始しました。
プログラムは3部構成で、各講義の長さは約15〜20分になっています。
単純に講義を聞くだけではなく、最初と最後にインタラクティブな質問が含まれています。
医師の生活との親和性
Rockpointe社のSullivan氏は、医師は日常生活でコンピューターにかなりの時間を費やしていると指摘します。
実際に、医師は勤務時間の半分を医療記録を書くことなど、コンピューターの作業に費やしているという調査結果があります。
その中で、Alexaはスマートスピーカーやタブレット、スマートウォッチなどで利用可能で、コンピューターを前に作業をしているときなども医師が「CME program」を忙しいスケジュールに入れ込むことを可能にします。
「作業に集中したいときはもちろんだめですが、診療以外の時間でも医師はコンピューターに縛られているときがあります。そのときにこのプログラムは効果的で、しかも親和性の高いものになるでしょう」とSullivan氏はコメントしました。
どの世代が利用しているのか
まだ始まったばかりの「CME program」ですが、利用は若い世代だけではありません。
そもそも音声認識システムは、2017年のPew社の調査によると、18〜49歳の世代では55%が利用したことがあると答えたのに加え、50歳以上の世代でも37%が利用したことがあると答えています。
この普及を考えても、音声認識システムを利用した「CME program」は、世代を問わず教育にとっての大きな手段の一つと言えるでしょう。
今後の方向性は
Alexaを開発しているamazonは今年の5月に、健康とウェルネスに関するチームを編成し、医師にとってより役立つサービスを提供し始めています。
その中で、緊急治療室の待機時間を決定したり、独居の高齢者を支援するためのツールとして、Alexaを患者ケアサービスに統合し始めています。
Alexaの「CME program」への利用は始まりに過ぎず、患者ケアサービスやEHRと統合され、総合的に医療サービスを支えていくことを明確に将来像として描いているのです。
ニュース元:MEDICAL MARKETING & MEDIA
https://www.mmm-online.com/technology/rockpointe-launches-medical-education-program-on-amazons-alexa/article/780725/