新製品に最適な案は?キャッチコピーを正しく選ぶ8つのポイント

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新製品のキャッチコピーを決める際に、協力会社などが提案した複数案の中から、好き嫌いといった主観や曖昧な理由で選んでしまってはいませんか。キャッチコピーは、「考える」と同じくらい「選ぶ」ことが重要です。
本記事では、医薬品のマーケターがすぐに使えるキャッチコピーの選び方を紹介します。

キャッチコピーを正しく選ぶのは難しい

広告業界には、「新人コピーライターのいいコピーは、ゴミ箱の中にある」という言葉があります。
これは、経験の浅いコピーライターはたくさんキャッチコピーを考えても、いい案を自分で勝手にボツにしてしまい、イマイチな案ばかりを上司やクライアントに見せることがよくある、というコピーライターあるあるを指した言葉です。と同時に、キャッチコピーを正しく選ぶのは容易ではないことを示す言葉でもあります。
キャッチコピーはコピーライターでも選ぶことが難しいものの、最終的な1案を決めるのはクライアントです。つまり、クライアントの立場だからこそ、キャッチコピーを正しく選ぶポイントを知っておく必要があります。

今回は、「薬機法やプロモーションコードを遵守している」以外で考えられる、キャッチコピーの選び方のポイントを8つご紹介します。

<1>目的から外れていないか

キャッチコピーは、かっこいい言葉でも、おしゃれな言葉でも、ユーモアのある言葉でもありません。「課題解決(目標達成)のために機能する言葉」です。クリエイターの自己表現ではなく、明確な目的を持った言葉であるべきです。
「目的から外れていないか?」は、キャッチコピーを選ぶための基本であり最重要ポイントです。大前提として、選ぶ側(クライアント)が、広告の目的や役割をしっかりと認識しておく必要があります。

<2>短く、簡潔であるか

広告は基本的に読まれないものであり、真剣に見てくれる人は多くありません。しかも、ターゲットである医師は非常に忙しい方たちです。「読む気もない忙しいターゲット」に訴えるためには、言いたいことをすべて盛り込んだダラダラと長いキャッチコピーは届きません。短く簡潔であることは必須です。
厳密に何文字以内という定義はありませんが、15文字以内で1メッセージ(複数のことを伝えない)にすることを心がけましょう。ちなみに、Yahoo!ニュースの見出しは13文字(半角含めて13.5文字)以内と決められています。

<3>他社製品では当てはまらないワードか

短く簡潔で訴求内容が正しくても、他社製品でも成立するキャッチコピーでは効果的とはいえません。マーケティング用語に、USP(Unique Selling Proposition)というものがあります。商品やサービスが持っている独自の強みのことです。「独自の強み」という点がポイントで、他社製品でも同様の特徴がある場合はUSPにはなりません。あくまでもUSPは、他社製品に対しての優位性であり、競合ありきでないと存在しない概念です。キャッチコピーではこのUSP、つまり自社製品のみがもつ独自の強みを伝えることが大切です。

<4>競合他社のキャッチコピーと似ていないか

カテゴリーやターゲットが同じ、かつ特徴が近しい製品同士では、キャッチコピーが意図せず似てしまうことがあります。気付かずに採用すると盗作や作り直しなどの問題に発展し、ブランドイメージを損ねてしまう恐れがあります。このような事態を招かないためにも、競合製品のキャッチコピーは事前に調べておくようにしましょう。真似をしないことはもちろんですが、ひとつのハードルとしてそれを超えるより良いもの(伝わるもの)を目指しましょう。

<5>本来の意図と異なる受け取り方をされないか

キャッチコピーは、「課題解決(目標達成)のために機能する言葉」であり、USP(独自の強み)を伝えることが大切ですが、実態とかけ離れた内容ではいけません。事実ベースで、ミスリードしないことが大切です。とくに言葉を短くすると、受け手によって解釈が異なるケースが出てくることがあります。
言葉の強さだけで選ばずに、誤解を与える表現になっていないかを確認するようにしてください。複数人の視点で見ることもおすすめです。

<6>「絵解き言葉」になっていないか?

ビジュアルで表現していることと同じ内容を、キャッチコピーでも伝えてしまうことがあります。このようなキャッチコピーを「絵解き言葉」と言います。
例えば、扉が半分開いて光が差し込んでいるビジュアルがあったとします。それに対して、「ここから、新しい時代が始まる」といったキャッチコピーが「絵解き言葉」に該当します。一見、広告として成立しているように思えますが、単にビジュアルの説明をしているだけです。キャッチコピーで「絵解き言葉」が使われているケースは珍しくありません。ビジュアルの説明ではなく、広告として機能する言葉を選ぶことが大切です。

<7>声に出して読みやすいか

言葉を目にすると、無意識のうちに頭の中で音読していることがあります。読みやすい文章であれば、すんなりと言葉や意味が入ってきますが、そうでない場合はスルーされてしまう可能性が高くなります。声に出して読みやすい文章は、目で追っても読みやすい文章です。短くても読みにくい言葉もあるため、キャッチコピーは一度声に出して読んでみることをおすすめします。
読みにくさを感じる場合は、読点を入れる、言葉を削る、単語を変える、語尾を変える、漢字をひらく、などを試してみてください。

<8>医師の反応を想像する

キャッチコピーのターゲットは、あなたではなく医師です。つまり、キャッチコピーを見たときに、医師がどう思うのかを、ターゲットである医師になり切って想像することは非常に重要です。医師が広告に接するシーンを頭に描いて、ポジティブな反応を示すのか、ネガティブな反応を示すのか、客観的に冷静に想像してみてください。

  • ポジティブな反応例:「なるほど」「気になる」「期待が持てそうだ」「もっとよく知りたい」「それはすごい」など
  • ネガティブな反応例:「意味が分からない」「当たり前でしょ」「ふーん」「そんなこと求めてないし」「どうでもいい」など

正しいモノサシを持って選ぶ

キャッチコピーは、大切な製品を紹介する重要な言葉です。製品によっては、何年間も変えずに使用することもあります。好き嫌いといった主観や、何となく良さそうといった曖昧な理由で選ぶことがないよう、今回ご紹介した8つのポイントをぜひご活用ください。