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イロハのイ、だけど意外と説明しにくい……基本資材ってなに?

新薬上市時に制作されるさまざまなプロモーション資材。
その中でも製薬企業が制作・配布することが必須となる資材が、いわゆる基本資材です。基本資材は、添付文書を補完するための医薬品情報資材で、インタビューフォーム、総合製品情報概要、使用上の注意の解説、ケースによって適正使用ガイドなどが含まれます。これらは、紙媒体としては(製品や資材ごとに異なりますが)数十ページの冊子で、インタビューフォームについては医薬品医療機器総合機構(PMDA)サイト(http://www.pmda.go.jp/safety/info-services/drugs/0001.html)からPDF資料を入手できます。ここでは、これら各資材について概要を紹介します。

<インタビューフォーム(IF)>

IFは、「日本病院薬剤師会の依頼に基づいて製薬企業が作成と配布するもの」で、医療機関が医薬品採用を検討する際の主要な情報源になります。また、「薬機法」により、法的に作成が義務づけられているものに添付文書がありますが、添付文書では不十分な情報を補い、薬剤師が当該製品を評価するために提供されるのがIFで、以下の内容について詳細な情報が総合的に収載されています。IFの記載内容については、日本病院薬剤師会によって策定された「医薬品インタビューフォーム記載要領」に厳格に規定されています。

*1960年に制定された「薬事法」の、内容の大幅改正を行って名称変更され、2014年に施行されたのが、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、通称「薬機法」です。薬機法は新しい法律のように思われますが、薬事法の歴史も引き継いでいるので、制定は1960年となります。

<総合製品情報概要>

総合パンフレット(総パン)とも呼ばれる資材で、かつては製品販促の主要資材でしたが、最近のさまざまな規制によって記載内容が厳格化され、次第にプロモーション色が弱くなってきた印象です。もともと製品に関する正確な情報を医療関係者に提供し、適正な使用を推進することを目的として作成される資材で、医薬品採用の情報源であり、以下の内容で製品の全体像が記載されています。製品情報概要の記載内容については、日本製薬工業協会(製薬協)によって策定された「医療用医薬品製品情報概要等に関する作成要領」に厳格に規定されています。

<使用上の注意の解説>

特に上市直後の基本的な安全性対策のための資材です。製品の適正使用に欠かせない情報として、添付文書に記載されている「使用上の注意」の設定理由などがわかりやすく解説されていて、重要な事項については対処方法も記載されています。記載内容については日本製薬工業協会(製薬協)によって策定された〔新医薬品の「使用上の注意」の解説 作成の手引き〕に規定されています。

<適正使用ガイド>

もともとオンコロジー領域に用いる製品の安全管理上の必要性にもとづいて任意に制作されていた資材です。数年前から開始された医薬品リスク管理計画(RMP)の策定にともなってRMPに基づく資材の位置づけとなり、RMPと合わせて利活用されます。

*RMPは、開発段階から市販後に至るすべての段階で行う製品の安全性上のリスク管理をひとつにまとめた文書です。添付文書に重大な副作用やその他の副作用が記載されているのに対し、RMPでは確認が十分でない副作用や高齢者や小児など重要であるが不足している情報も記載されています。これにもとづいて必要な安全対策を実施し、製造販売後の安全性確保を図ります。

基本資材は、目を引く広告や心を奪われる読み物の類ではないかもしれません。ですが、添付文書を補う医薬品情報資材としてこれらが医療従事者の手に渡り、情報が患者さんやそのご家族と共有されることを想像するだけでも、とても有意義で重要な資材であることを実感します。
以上、基本資材についてまとめてみました。