ヘルスケアにおけるビッグデータ解析のトレンド

ヘルスケアにおけるビッグデータ解析のトレンド

※画像はイメージです。

医療データを広く収集する場合は、多くの地域や条件の異なる病院から収集されたデータが含まれます。
そのため、ヘルスケアには多くのデータがあるものの、歴史的にそれらを一律にデータ解析の素材とすることが難しいと認識されてきました。
しかし最近では分析技術が進化したことで、ヘルスケア業界でも、ビッグデータ解析が行われるようになりました。
現在、ヘルスケアにおいてどのような分野でビッグデータ解析が行われているのでしょうか。
その3つのトレンドを紹介します。

患者中心の医療

患者に対するケアの質の向上に常に注力をおいているヘルスケア業界ですが、質の高い患者データを担当の医療従事者に提供することで、患者に提供されるケアの質も向上し、患者中心の医療につなげることにつなげることができることは十分に認識されています。
この、質の高い患者データの選定に、ビッグデータ解析が活用されています。
また、質の高い患者データは、医療従事者と保険会社が協力して効果的なパーソナルケアを提供し、請求の透明性をもたらし、患者の満足度を高めることにつなげることもできると考えられています。

医療機器

医療機器の中でIoTデバイスは、グルコースレベルから血圧、心機能までの患者の行動やデータを追跡するのにたいへん役立つものです。
しかし、このデータのほとんどは、現状構造化されていません。
そこで、機械学習を利用し、IoTデバイスにより取得したデータを、自動的に構造化することを可能にするためのビッグデータ解析が行われています。

不正行為、詐欺行為

患者に提供されるケアの中で、不正行為や詐欺行為がないようにすることはヘルスケア業界の重要な観点の一つです。
そこで、患者のケアの中で収集される大規模な非構造化データセットを調査し、機械学習アルゴリズムを使用することで医療サービス提供における異常なパターンを発見するための研究が行われています。
この解析を行うことで、医療機関はこれらのパターンを調べ、異常を見つけ、不正行為や詐欺行為を未然に防ぐ事につなげることができると考えられます。
また、ヘルスケア企業としても、このようなビッグデータ解析をもとにした予測分析などの高度な分析ツールを使用して、不正行為や詐欺行為を回避させ、医療費の適正利用へつなげることができるでしょう。
医療におけるビッグデータ解析はまだ始まったばかりと言えます。
どのような解析が行われるのか、そしてそれを利用してどのようなサービスが提供されるのかなど、今後も注目が必要です。

ニュース元:BusinessWire
https://www.businesswire.com/news/home/20180521005605/en/Top-Big-Data-Trends-Healthcare-Industry-Quantzig