オンラインコミュニティでの禁煙促進

オンラインコミュニティでの禁煙促進

1965年にアメリカで政府統計が開始された際の喫煙率は42.4%でしたが、その後年々減少を続け、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)による最新の統計では約15%であると発表されています。
ただ、それでも禁煙はアメリカにおいて常に大きなトピックであり続けています。

非営利団体Truth Initiativeは、禁煙を促進するオンラインサービスを運営しています。
2015年、Mark Schwanke氏がTruth Initiativeの運営に参加した後、オンラインコミュニティの機能の強化を行ったことで、禁煙を成功するユーザーを増やしています。
どのような強化を図ったのでしょうか。

 

禁煙を実現する方法

 
Truth InitiativeではBecomeAnEx.orgというサイトを運営しています。
これは習慣、教育、サポートの3つの視点で、メイヨークリニックと共同でコンテンツが作成されています。
これに加え、2017年にexcommunity.becomeanex.orgというコミュニケーションを重視したサービスを新たにリリースしました。

BecomeAnEx.orgでは、アメリカにおいて最も評価が高い病院の一つとされるメイヨークリニックによる臨床ベースの情報を元にしたコンテンツ提供がされていることに加え、excommunity.becomeanex.orgは、サービスに参加する人(コミュニティメンバー)として登録を行った者同士で質問をし合ったり、禁煙の約束をし合うといったコミュニケーションを取ることでの横のつながりを重視しています。

これは、医学的に正しい情報を提供し、そして禁煙に至るまでの習慣づけ、禁煙に至る道程のサポートをオンラインで行うことに加え、禁煙を行おうとしている共通のメンバー同士の多彩な交流を促進することで、ユーザーの禁煙を実現させます。

 

今後の方向性

 
2007年から始まったBecomeAnEx.orgでは、現在80万人の会員がいます。
また、excommunity.becomeanex.orgでは、現在29,000人の会員が活動をしています。
この規模が拡大するに連れて、特にexcommunity.becomeanex.orgでのコミュニティメンバーの情報のやり取りに関して、どの程度運営側がコントロールを行うか、ということを検討課題として挙げています。これは、コミュニティメンバーが主体的に情報のやり取りを行っている意識を持つことが、禁煙へつなげるポイントであるため、それを阻害しないことが一番大事であると認識しているためです。

加えて、現在会員登録が分かれているBecomeAnEx.orgとexcommunity.becomeanex.orgを組み合わせることを検討しています。
2つを統合することにより、「正しい情報提供」と「コミュニティメンバーによる活発な情報のやり取り」を、いかに両立させていくかがTruth Initiativeには求められているようです。

ニュース元:MEDICAL MARKETING & MEDIA
http://www.mmm-online.com/campaigns/truth-initiative/article/655849/