2018年は医療と音声アシスタントの関係の転換期になるか?

2018年は医療と音声アシスタントの関係の転換期になるか?

2017年はGoogle Homeなど、スマートスピーカーが続々と販売された年でした。
そんな状況の中、医療とスマートスピーカーなどを通した音声アシスタントの関係はどのようになっているのでしょうか。

医師はスマートスピーカーをどのように使っているのか

AppleのSiri、GoogleのGoogle Assistant、AmazonのAlexaなどが有名な音声アシスタントですが、現在医師はどのように音声アシスタントを利用しているのでしょうか。
DRG Digitalによれば、ほぼ1/3の医師が既にAmazon Echo(Alexaが搭載されているスマートスピーカー)の音声サービス、または音声機能付き電子健康記録を使用しているとされています。
カルテ入力を音声で行うことで、医師の仕事は大きく負担が軽減されます。

患者はどう使っているのか

アメリカでは、スマートスピーカーに患者が話しかけ、どの薬を服用し、その薬にはどのような副作用があるのか、投薬の計画はどのようになっているのか、などを相談しつつ実際に薬の服用をしているシーンが多くなってきています。
この状況は、製薬企業にとって、スマートスピーカーを信頼できる治療パートナーとして活用することで、新たな患者との関係性を紡ぐ大きなチャンスとチャレンジを見つけることが期待されています。

今後の方向性は

今までは、電子メール、テレビ広告、またはデジタルマーケティングを通じて、製薬会社は患者とコンタクトを取ろうと試みてきました。
しかし、スマートスピーカーでは、患者は自分自身の意思で製薬会社に向かって手を差し伸べる状況を作ることができるのです。
そして、製薬会社が、音声アシスタントの友好的な声を通じて患者に対してしっかりとしたアドバイスを提供することで、消費者の信頼を得る機会が得られるのです。このマーケティングの視点からも、音声アシスタントは大変重要であると認識されています。
AmazonのAlexaにおいて既に利用可能なスキルには、Lenovo Healthの「virtual patient care」、WebMDの「Healthcare Q&A」、HealthTapの「Dr. A.I」があります。
そして製薬企業においては、メルクの「Forward-thinkers」はクラウドソーシングの環境下で使用可能なアイデアです。また、製薬企業はAlexa Diabetes Challengeを後援し、患者が病気をマネジメントするシステムの開発を行う予定です。
このように、音声アシスタントを介して患者の支援を行うソリューションは今後も拡充されていくことが予定されています。医療の観点からも音声アシスタントは発展を続けそうです。

ニュース元:FiercePharma
https://www.fiercepharma.com/marketing/rise-voice-assistants-will-2018-be-tipping-point-year-for-pharma-and-healthcare