肌に装着するグルコースセンサーの開発により、糖尿病患者が痛みを伴う指先採血から開放される

肌に装着するグルコースセンサーの開発により、糖尿病患者が痛みを伴う指先採血から開放される

現在、糖尿病患者が血糖値を測る場合、直接血液を採取する方法しかなく、痛みが伴うため、敬遠されるケースがあります。
このような課題を解決できるセンサーとして、テキサス大学ダラス校の科学者達が、人の汗から血糖値を計測できる肌装着グルコースセンサーを開発しました。

今までの測定に置ける課題

糖尿病患者は日々血糖値を測定する必要がありますが、指先を針で刺し採血するため痛みが伴います。
その痛みを避けるため、計測していないのに適当な数値を報告されてしまうことがあります。
糖尿病による合併症を防ぐためにも、患者が嫌がらず、血糖値を正確に測定できる環境が求められてきました。

汗による計測方法を採用

新たに開発されたグルコースセンサーは、マイクロリットル未満の非常に少量の汗があれば血糖値を測ることができます。
既存の血糖測定装置と同じく、酸素反応を利用しています。
このグルコースセンサーは、イオン電子伝送を利用した超高感度インピーダンスにより、グルコースとコルチゾールを検出するため、多孔質ポリイミド基板の中の金属、金属酸化物の薄膜による積層構造になっています。
研究では、人の汗と合成した汗でグルコース濃度について0.01〜200mg/dlの範囲での急上昇を検知しました。

日常での利用に最適

このグルコースセンサーは小型な装置のため、スマートウォッチのような手首に巻くデバイスや他のウェアラブルデバイスに組み込むことも可能となり、日常使いしやすくなります。
素材は、入出が簡単なポリマーベースの繊維でできているため、材料調達も容易になると思われます。

ニュース元:medGadget

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